折上先生の静かな世界

北の大地で臨床8年目歯科医師です。

スタンフォード式最高のリーダーシップ

スタンフォード式最高のリーダーシップ

ティーブン・マーフィー重松

 

 

院長から勧められた一冊

事の発端は,上の先生から「うちの患者が待っているのだから診療台と衛生士を貸すのは当たり前だ」という扱いを受けた件に関して院長と話した事.

院長の回答は「上の先生の方が診療が遅く,台の回転率が悪いのは間違いない.ただし,診療所全体の事を考えて行動した場合,診療台と衛生士を貸すのも選択肢の一つ」というものであり,その後の貸していただいた一冊.

 

表題の通りリーダーシップの考え方について記載されており,書いてある内容については特にコメントはない.その通りだと思ったし,ほとんどの事は実際に実践しているとも思う.

  

本を通して得たものは,人の(下の立場だけなく,上の立場の人も含めて)成長までをコントロールできなければ,本当のリーダーとは言えないという事.

最近の実感として,自分の行動を変える,一緒に仕事をしてもらう人(主に下の立場の人)の感情や仕事に対する姿勢をコントロールする事は可能だと思えていたが,これをさらに広げて上の立場の人に対してもこの感覚を広げていく必要があると感じた.

 

実際には上の立場との認識を辞め,下の立場の人と変わらない認識で扱っていく必要がある.実際に考え方を変えてみると思った以上に楽に,ストレスなく仕事を行えていることがわかった.

自分のコントロール範囲を広げていく作業はとても重要な作業だと実感できた.

 

この本で描かれる悪い上司の例は,職場でも痛いほどに当てはまっており,おそらく日本社会の問題なのだろう.それについて本質を描かれた本も見つけたので,これから購入しようと思う.

 

昔,部活の練習試合で,近くで味方がフリーだったが,自分で一枚剥がしてシュートを打った.それを監督に「味方にパスをしろ」と指導を受けた際に「味方よりも自分の方が上手く,練習もしている.味方は下手な上に練習もしていない.だから自分で一枚剥がしてシュートを打った.指導には納得できない.」と言った際に

「お前の言っていることはわかる.ただ,それでもお前はパスを出せ.そしてこれまで通りどの練習も先頭に立って行い,走る練習では必ず一番で帰ってこい」

とさらに指導を受けた.

それ以降,実際にこれを実践したつもりだったが,この時監督が言っていたことはリーダーシップとしての本質をついていたと思い返した.

そして,自分の所属した高校大学の部活でよく起こっていた事象

”上の人間に対してサッカー中は厳しくしても構わない”

という空気感

これは,おそらく正しいが,自分も含め多くの人間は,日本で普段は許されないこの空気間に酔い,スポーツ技術を免罪符に多くの”逆いじめ”を生んでいたように思う.

今回,本書を通じて一番感じた点は,この”逆いじめ”をも無くさなければ真のリーダーとはなれないこと.

自分の技術を磨くのは当然

下を優しく導くのは技術による余裕から出来て当たり前

上を導けるだけの成熟がなければ

真のリーダにはなれない.

 


スタンフォード式 最高のリーダーシップ